枯れた木

新聞や雑誌、テレビなどで、いつも議題に挙がるのは身体の健康問題です。毎日のように、ガン、花粉症、インフルエンザ、エボラ出血熱など病気や健康について報道されています。

人間には、もともと病気に対する免疫力や抵抗力がありますが対応量を超えると処理しきれなくなり、健康を害してしまいます。

人間は、どうして病気になってしまうのでしょうか?

その原因はなんなのでしょうか?

今回は、病気になる根本的な原因について解説します。

病気の根本原因である活性酸素

活性酸素という言葉を聞いたことがありますか?

名前を聞いただけでは、良さそうな感じがします。しかし、活性酸素は、健康や美容の観点からみると細胞を傷つけたり老化を進めたりして、病気を発症させる原因であることが分かりました。

もともと活性酸素は身体にとって良いものです。例えば、白血球は活性酸素を利用して体内に侵入してきた細菌を破壊します。

ところが、現代には活性酸素を発生させる物質がたくさんあります。すると体内では、活性酸素が大量に産出され病気の原因となるのです。病気の90%以上はこの活性酸素によって引き起こされているといわれています。

身体が錆びる(さびる)とは

「酸化する」という言葉を耳にしたことがあると思います。例えば、鉄が錆びて色が変色し、やがてボロボロになります。この状態のことを「酸化する」といいます。

実は、身体も鉄と同じ様に酸化するのです。酸化した身体は、鉄のようにボロボロにはなりませんが、老化を進行させ、病気や皮膚のしわ、かゆみなどの症状を引き起こします。

私たちは、日常的に呼吸を行い、酸素を身体の中に取り込みエネルギーを作り出します。実は、この呼吸だけで活性酸素は発生するのです。呼吸によって取り込まれた酸素のうち、約2%が化学変化を起こして活性酸素になります。

そして、どのような人でも身体の中には、脂肪が蓄えられています。脂肪が酸化すると、過酸化脂質(かさんかししつ)という物質になります。

身体の中で過酸化脂質が作られやすいのは、脂質の多い生体膜(せいたいまく)です。生体膜は、細胞の膜や細胞核を包む膜などの総称です。

活性酸素は肌の弾力を維持するタンパク質の一種であるコラーゲンやエラスチンを変性させ、しわやたるみの原因になります。

具体的には、「しみ」は、「リポフスチン」と呼ばれる過酸化脂質とタンパク質が結合してできた色素です。そして、身体の皮下脂肪が酸化すると皮膚のかゆみになります。

 

常に、空気と接している皮膚の細胞や皮脂に含まれているスクワレンという物質も酸化しやすいといわれています。しみだけでなく、毛穴にある皮質が過酸化脂質に変わると抜け毛や加齢臭などの原因になります。

食用油も、長期間放置したり何度も使用したりしていると酸化します。酸化した油が悪いのは、油が過酸化脂質に変化して、その油を使用した食品を食べることにより身体の健康を害するためです。

そして、現代人は、ファーストフードや総菜、コンビニの食品などに含まれた添加物によって、身体が酸化しやすい状態になりやすい人が多いです。

それ以外に、タバコも同様に活性酸素を発生させます。タバコの中には、ニコチンやタール、フェノールやニトロソアミンと呼ばれる発ガン性物質や窒素化合物(ちっそかごうぶつ)が含まれています。

さらにタバコには、活性酸素の一つである過酸化水素(かさんかすいそ)も含まれています。そのためタバコの煙を吸うと、身体の中では白血球が煙(有害物質)を除去しようと大量の活性酸素を発生させるのです。

実は、タバコ1本で100兆もの活性酸素を発生させます。タバコの弊害は、主成分であるニコチンが血管を収縮させて血行を悪くしたり、体内のビタミンCを破壊(タバコ1本で25~100mg)したりします。

ビタミンCは、肌の弾力を保つコラーゲンの生成を助ける作用があります。そのため、ビタミンCが失われると、皮膚のハリやツヤが失われてシワもできやすくなります。

食品やタバコ以外にも、紫外線や大気汚染、塩素や化学物質、睡眠不足や疲労、ストレスなど、あらゆるものが活性酸素を発生する原因に挙げられます。

現代人の生活が、裕福で利便性が良くなったことと反して、環境が汚染されて活性酸素が過剰に発生しています。

体内と体外の活性酸素除去能である抗酸化物質

活性酸素が過剰に発生する現代の中で、人間が健康で生きていられるのは、体内に活性酸素を除去する能力が備わっているからです。

この能力は、地球上に生物が誕生し、進化の過程で得られた能力です。活性酸素を除去する物質のことを、抗酸化物質(こうさんかぶっしつ)またはスカベンジャー(掃除人)と呼びます。

体内で作られる抗酸化物質は、酵素の一種です。この酵素は、活性酸素と結びついて害のない物質に変化させる働きがあります。

体内抗酸化物質の代表的なものは、SOD(スーパー・オキシド・ディムスターゼ)やカタラーゼ、グルタチオンと呼ばれる物質があります。

抗酸化物質は色々な種類がありますが、それぞれの物質は独自の働きで活性酸素を除去しています。また、体内抗酸化物質の量は20代から低下するといわれています。

そのため、体外から活性酸素を除去する食品などを補充することが大切です。例えば、SOD酵素が体内で作られるには、亜鉛やセレンといったミネラル分が必要になるため、海草などのミネラルを多く含んだ食品を取る必要があります。

野菜の中にも、多くの抗酸化物質が含まれています。野菜の抗酸化物質の中で、代表的な物質はビタミンCやビタミンE、βカロチンやビタミンBなどです。

緑黄色野菜には、水溶性のビタミンCや脂溶性のβカロチンが含まれています。大豆やゴマなどには、脂溶性のビタミンEが含まれています。

また、「ポリフェノール」という植物の抗酸化物質も存在します。ポリフェノールは、植物の色素や苦味、渋みといった化合物の総称です。自然界に5000種類以上存在しているといわれています。

代表的なものとして、赤ワインやブルーベリーなどの青紫色の色素が挙げられます。また、女性ホルモンと似た働きを持ち更年期障害の改善が期待される「イソフラボン」などがあります。

また、肝機能を向上させるといわれるウコンなどの「クルクミン」や、緑茶などの渋み成分であり強い抗酸化、抗菌などの作用がある「カテキン」などがあります。

他にも、若返りの遺伝子とされるサーチュイン遺伝子を活性化するレスベラトロールは、ブドウやサンタベリーに含まれています。

身体が錆びないように気を付けることが健康の秘訣

現代では、空気や公害 、塩素の含まれた水、食品添加物、日用品など、活性酸素が発生する原因が多くあります。そのため、元気で生活するには身体が錆びないように、日々注意することが大切です。

身体が錆びない(酸化しない)ようにするには、酸化するような食品や水を口にしないことです。また、紫外線を浴びすぎに注意したり、皮膚を清潔に保ったりすることも大切です。

さらに、活性酸素を除去してくれる食品などを摂取することで健康な生活を送ることができます。活性酸素を除去してくれる食品などを積極的に摂取することで健康な生活を送ることができます。このように、自分の生活習慣を見直すことが健康への第一歩になります。